現金もカードもなしで買い物できるpaidyが簡単過ぎて怖くなった

DMMブックスで50%ポイント還元実施中

ただいま、DMMブックスでは50%ポイント還元のセールを行っています。DMMブックスで取り扱いのあるほとんど全ての電子書籍が50%還元になるので、先日の70%OFFキャンペーンで利用を始めた私もこのセール期間中にまた買い溜めしたいと思っています。

f:id:J_J_R:20210814044108p:plain

 


ちなみにですが、「50%ポイント還元」は、実質33%値引きになります*1。ただし、DMMスーパーセールは、①即時ポイント付与、②ポイントでの購入にもポイントが付与される、③消費税分はポイント対象外、であるため、例えば、10,000円分購入→4,545ポイント付与→4,545円分購入→2,065ポイント付与→2,065円分購入→938ポイント付与→……と、これを限界まで繰り返すことで割引率を45.45%*2まで近付けることができます。

実際のポイント付与の様子
実際のポイント付与の様子

 


ちなみにこのスーパーセールは、年3回恒例で行われているようです。5chのスレッドのまとめによると過去の実施状況は以下の通り。

DMMブックススーパーセールは年3回、年末年始/GW/お盆に2週間ほどの期間中ほとんどの電子書籍が50%ポイント還元のお得なセール

過去セール日程はこちら

    冬     春     夏
18年 1221-0110 0417-0507 0801-0831
19年 1221-0115 0418-0508 0801-0830
20年 1218-0114 0422-0513 0807-0824
21年 1216-0113 0421-0519 0729-0826


https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/ebooks/1628144465/

 


合わせて、paidyのキャンペーンも実施中

そしてDMMの数ある決済手段のうちの一つに、paidyというものがありますが、現在こちらでもキャッシュバックのキャンペーンを行っているようです。初めて「あと払いPaidy」を利用して1,000円以上DMMポイントをチャージすると、初回・2回目の決済ごとに、200円キャッシュバック!という内容なので、2,000円につき400円分、20%の値引きということになります。最初にpaidyでポイントを購入してから電子書籍の決済に充てることで割引率を上げることができます。


f:id:J_J_R:20210814043835p:plain

paidyってどんなサービス?

paidyとはどんなサービスかというと、下記の画像に説明されている通りですが、ECサイト等で信用で買うことができ、一月に使った分の請求が翌月3日までにメールで届き、10日までにコンビニか銀行振込、口座振替で払うというで仕組みです。振込手数料無料のネット銀行の特典で払えば、金利、手数料も一切払わず使うことができるようです。クレジットカードのカード発行がないバージョンというイメージです。カードの発行がない代わりに携帯電話の番号で認証を行うようです。



実際に使ってみた

ネット銀行、電子決済、クレカ等のサービスでお得なキャンペーンをやっていれば、余分な出費を必要としない限りとりあえず手を出してしまう私としては、使ってみることにしました。

2 クリック


3 クリック

f:id:J_J_R:20210814063805p:plain

4 スマホに認証コードがSMSで届く。

f:id:J_J_R:20210814063843p:plain

5 認証コードを入力。

f:id:J_J_R:20210814063859p:plain

6 初回のみ氏名と郵便番号、住所を入力。決済完了。

たったのこれだけ。ここまでわずか1分足らずで決済が完了してしまい本当に驚きました。あっけにとられました。今まで使ってきたどんな決済サービスでも初回の登録がこんなに簡単だったことはありません。


簡単に使え過ぎて怖くなってきた

なにしろ、

  • IDもPASSもなし。
  • 利用規約の同意なし。
  • 免許証等の本人確認なし。
  • 年齢確認なし。
  • 郵送での住所の確認なし。
  • 審査なし。
  • 利用上限額の確認なし。
  • アプリのダウンロード不要。
  • 提供したのはメールアドレスと携帯電話番号、氏名、郵便番号、住所のみ。

ですよ?

いくらクレジットカードの発行や電子マネーの登録がネットで簡単にできるようになってきたとは言え、信用販売を行うのに身分証明書の画像すら出していません。決済の都度、与信審査を行っていると買いてありますが*3、送信した瞬間決済完了しましたし、ぶっちゃけ氏名も住所もデタラメ入れても通ったと思います。実際には上限額の設定があるのでしょうが、利用者には明示されていません。例えばpaypalでは利用開始するときに郵送で住所が有効か確認がありましたけど、それもありません。携帯電話番号(SMS)を唯一の認証にしているのではないかと思われます。本当にこれでモノが買えていいのか、怖くなってきますよ。分割払いのペイディプラスにしなければ、アプリのダウンロードすら不要です。

f:id:J_J_R:20210814071416p:plain
Paidy | できること

 

利用規約を確認

さすがにあまりに利用方法の説明が簡潔すぎて私は不安になったので、決済を行う前に会社のホームページで会社概要や利用規約を確認しました。

こちらに利用規約があります。

※電磁的交付の承諾
当社は、利用規約等を電磁的方法にて交付いたします。なお、電磁的方法にて交付する書面に関しては当社ホームページに掲載しております。利用者は必要に応じて各規約等の書面を印刷いただけます。また、印刷できない場合は当社に申出るものとします。

とありますが、事前に利用規約の提示も同意のチェックもありませんでした。利用規約の確認は形骸化していて、いちいち読まないことが常になっているとはいえ、省略してしまうのは法的に問題ないのでしょうか。証券会社でも携帯電話の契約でも書面に変えて電磁的交付を行う場合は、そのことについての同意のチェックも必ず要すると思うのですがそれもありません。

※ご利用に際して
利用者は、当社の加盟店で商品等をご購入頂く際に請求先としてご登録いただく個人の方となります。代理人または法人名義によるお申込みはお受け出来ませんのでご了承ください。また、未成年の方は親権者の同意を取得の上お申込みください。なお、各お取引に関しては、都度の審査がございますので、あらかじめご了承ください。

未成年でないことの確認もありませんでした。規約上は未成年の利用も禁止されていないようですが、未成年者が後から契約の取り消しを請求したら会社はどうするつもりなのでしょうか?年齢確認すら行われていない状況では会社側は対抗できない様に思われます。というか、簡単に使え過ぎて子供が濫用しないか心配。

未成年者(民法第4条)が、法定代理人(親権者又は後見人)の同意を得ないで行った契約の申し込みは、原則として取り消しができます(民法第5条第1項、第2項)。しかし、未成年者が法定代理人の同意を得て申し込みを行った場合は申し込みの取り消しは認められません(民法第5条第1項)。
……
取り消すことができる(詐術に当たらない)と解される例

単に「成年ですか」との問いに「はい」のボタンをクリックさせる場合
利用規約の一部に「未成年者の場合は法定代理人の同意が必要です」と記載してあるのみである場合



インターネット通販で未成年者契約の取り消しを申し出たら断られた(身近な消費者トラブルQ&A)_国民生活センター

第1条(本サービスの内容)
1.当社が提供するサービスは、本サービス利用者(以下「利用者」といいます。)が当社と加盟店契約を締結した販売店(以下「販売店」といいます。)との間で締結する売買契約または役務提供契約等(以下「売買契約等」といいます。)に基づき購入する商品、または提供を受ける役務等(以下、これらを総称して「商品等」といいます。)の代金債権(送料、売買契約等に基づくキャンセル料、その他費用、消費税等一切の費用を含みます。以下「代金等債権」といいます。)を当社が販売店より譲り受け、当社から利用者に対して譲り受けた債権をご請求させていただき、利用者が「コンビニ支払」「銀行振込」「口座振替」等の方法により当社請求額をお支払いいただく「ペイディ(債権譲渡方式による一括払い)サービス」(以下「本サービス」といいます。)です。


当社(株式会社Paidy)と加盟店との間で行われる売上債権の譲渡という契約形式であり、クレジットカードと同様の形態ですね。
 

払わなかったらどうなるの?

翌月の支払日に払わなかったらどうなってしまうのでしょうか?規約上は以下の様になっています。

第6条(費用等の負担)
利用者が負担する費用は次のとおりです。
(1)利用者が直接銀行振込をする際の金融機関が定める振込手数料:実費
(2)利用者がコンビニエンス·ストアにてお支払いいただく際の支払手数料:356円(税込)
ただし、当月の請求金額に本サービス以外の「ペイディショッピングクレジット」による分割払い及び超あと払いの取引の請求金額を含む場合は、支払手数料は不要となります。
(3)利用者がお支払いを遅滞した際の回収にかかる下記費用
  ① 回収手数料:153円(税込)
  ② 当社が債権の保全実行のために要した費用:実費
(4)本規約に基づく費用·手数料等について公租公課が課せられる場合の当該公租公課相当額(消費税等を含みます。)、及び当該公租公課が変更される場合は、当該変更後の公租公課相当額



第7条(遅延損害金)
利用者が代金等債権のお支払いを遅滞した場合には、当社は利用者に対し、約定返済期日の翌日より支払いに至るまで、年14.6%の割合による遅延損害金をご請求させていただきますので、あらかじめご了承ください。


回収手数料153円(税込)と遅延損害金が年14.6%。年利14.6%というのは、国税通則法に定める納期限2ヶ月経過後の延滞税の原則の割合と同じですね。

 


信用できる会社なの?

一応、会社概要も確認しておきます。


株式会社Paidyは、資本金(資本剰余金を含む)が291億5,058万6,438円(2021年3月末時点)。出資企業には伊藤忠を始め、名だたる金融機関、決済事業者が並び、出自としては怪しい会社ではなさそうです。役員のプロフィールには、国内、海外の証券、銀行、生保、コンサルの経験者かつ、スタンフォード大学院数理ファイナンス修士だとか東京大学コロンビア大学MBA金融工学修士といった滅茶苦茶優秀そうな学位が並んでいます。


f:id:J_J_R:20210814085223p:plain


Wikipediaによると、2008年設立、もとはソーシャルレンディングを主たる事業としていたようです。2020年12月決算では、資本金9千万、資本剰余金159億円なので、3月までの間に130億円ほど増資したのですね。利益剰余金が60億のマイナスで、うち55億が前期の損失なので、paypayのように、Paidyの事業拡大を狙って目下先行投資中というところでしょうか。

f:id:J_J_R:20210814090002p:plain
https://assets.ctfassets.net/i7it8bepy72j/5hWWKyFSrl4tNLaei7O8oJ/4180d1669793f59d93d60bc70a84f5ea/IR_20210331_BalanceSheet.pdf

ところでPaidyといえば、2020年1月にメルカリを舞台に大規模な詐欺に使われてサービスを一時停止しているのですよね。今回使ってみて、アカウント登録のあまりの簡単さに、さもありなんという感じです。その後、根本的な対策がどうとられたのかは、わかりませんでした。

 



少なくとも自分で使う分には、決済の際に必ず手元のスマホにSMSが届くのはセキュアで、不正利用の心配はあまりしなくていいのではないかと思いますが、登録の簡単さからむしろ他人に氏名や住所を勝手に使われて登録されるというリスクがあるように思いました。前述の詐欺事件もそこが狙われたわけですし。




サービスのスローガンに掲げている「いま買いたい、かなえます。」を見ても、とにかくお金がない人にもいかに簡単に抵抗なく物を買ってもらおうかという点に注力したビジネスモデルだと感じました。今までの日本にない感じの、あらゆる面倒な手続きを端折ったサービスの提供形態で、それに比べればソフトバンクのPayPayなんかはとても信頼できるサービスに感じたくらいです。以上、あまりに衝撃を受けたのでまとめてしまいました。

*1:1万円分買うと5千円分のポイントがもらえ、1万5千円分を1万円で買うことになるため。

*2:1÷1.1×0.5=0.454545……

*3:決済が承認されない – Paidyカスタマーサポート