ビューティ花壇 仕手前夜の信用・貸借残高に不審な動き 売残+貸付残はストップ高前と同水準に

前回予告しましたが、多忙でなかなか更新できずに申し訳ありません。継続してトンピンの動きを調べていますが、編集が追いついていないことから今日は、ビューティ花壇の信用貸借残高についての分析を載せます。

twitterでも先に出しましたがもう少し詳しく書きます。



仕手前夜の信用貸借に1日おきに増減を繰り返す不審な動き

3041ビューティ花壇の信用残高を分析していて仕手筋の玉集め中と思われる期間に不可解な動きを発見しました。以下の表は仕手化前の3月からの株価、出来高と、日証金買残,売残,逆日歩,東証買残,内一般信用(残りが制度信用),売残の数値です。(信用取引残高は通常、週次の発表で残高が急増した5/9から日々公表になりました。)




3/14から日証金買残が1日おきに1万株ほど増減を繰り返しています。まるで何かを試すように、その度に逆日歩が発生したり消えたりしています。

4/12からは4万,5万,6万……と1日空けて増えていきます。5/2の12万まで来て、連休明けの5/9一気にストップ高で買残は24万株。翌日一気に消えて売残の方は増加して高額逆日歩発生、売り禁に。1日おきに動いているところはグラフにするとギザギザになっています。


グラフの出典:https://irbank.net/3041/nisshokin


この不審な増減は何が狙いなのか?わかりません。ただ偶然になるとは思えず、誰かが何かを探っているのではないでしょうか。
そして例えば、5/2の取引所の出来高は13,000株しかないのに、日証金買残が10万株近く増えています。市場を通さずに信用買を増やすことができるのか、どういう条件でこういうことになるのでしょうか?詳しい方教えてください。


5/9から10にかけての買残の消失によって、売残が急上昇、株不足となり、売り禁が発生しますます上昇気流に。真偽は不明ですが、トンピンらが計画的に現引して引き起こしたと言われています。前後にtwitterで貸借残高や売り禁を意識した発言が非常に多かったのは事実です。




売残+貸付残はストップ高前と同水準に

信用残高を分析していて、もう一つ注目すべき点に気づきました。日本証券業協会が公表する株券等貸借取引状況(週間)を見ると、貸付(証券会社が保有している株式を貸付)がここにきて急増しています。


グラフの出典:3041 ビューティ花壇 | 信用取引及び貸借取引の状況


昨日発表された、8/4時点の売残+貸付残ではストップ高前と同じ水準に上がってきました(ビューティ花壇の浮動株と同数に匹敵)。売られ過ぎで買い圧力が高まっていると考えるべきか、素直に時価が高過ぎるから是正されるのか。また株価が大きく動く前兆のように感じられます。


書いておいて私、この指標(貸付残)の見方をいまいち正確に理解していないのですが、証券会社の自己売買部門が行う信用取引東証の残高に含まれない)ってことでいいのですよね?


信用取引の解説とデータの出典・凡例

信用取引について自分用に整理しておさらいしておきます。

信用取引とは、証券会社に担保を差し入れて、資金の約3倍までの売買ができる取引。

信用買
証券会社から買付資金を借りて株式を買い(信用買い)、その後信用取引の弁済繰延期限内(制度信用取引については6か月以内)で予想どおり値上がりしたときに株券を売って(反対売買)借入金を返済し、差額を授受します。また別途資金を調達し、これを証券会社に差し入れて株券を引き取る(現引き)こともできます。



信用売
証券会社から株券を借りて売り(信用売り)、弁済期限内で値下がりしたときに株式を買戻して株券を証券会社へ返済し、その差額を授受します。この場合も別途株券を調達し、これを証券会社へ渡して当初の代金を受け取る(現渡し)こともできます。

貸借取引について | 日本証券金融株式会社|貸借取引情報

信用取引のしくみ | 日本取引所グループ


間違っているかもしれませんが、私の理解しているところで整理すると以下のようになります。

上記図を改変。


制度信用では、注文を受けた証券会社は信用買と信用売の取引を相対させて融通する。信用売が上回って株が不足した場合、日本証券金融(=日証金)から株を借りる(品貸料(逆日歩)発生)。日証金残高は、オレンジの右側部分。
東証公表の信用取引残高は、制度信用と一般信用の合計。
それ以外に、機関投資家は、大株主から直接株券を調達して空売りすることができる。残高割合が0.5%以上の機関、個人は東証から公表される。



上記データの提供元は、IR BANK 3041 ビューティ花壇 | 株式情報
それぞれの元データ提供元は、以下。

直近5営業日分を 貸借取引申込日(約定日)の翌営業日に行われる品貸入札の終了後に公表

通常は週次。当取引所が実施する①信用取引の規制措置銘柄、②「日々公表銘柄」、③「特設注意市場銘柄」、④不明確情報等により注意喚起の対象となった銘柄のうち当取引所が必要と認めた銘柄等に加えて、日本証券金融(株)が実施する⑤貸株注意喚起銘柄、⑥貸株申込制限措置銘柄(実施後6ヶ月以上経過を目安として除外。なお、除外後に①~④に該当し、再び残高を公表する場合には銘柄欄に「株」は付さない)について、毎日の信用取引残高をその翌営業日に公表しています。

 会員が行う株券等貸借取引の状況について、週間新規成約高と週末株券等貸借残高の状況、および銘柄別の株券等貸借週間新規成約高、週末残高を掲載しています。金融商品取引所の決済機構を利用して行われる、いわゆる制度貸借取引は対象外としています。

「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」に基づき、取引参加者より報告を受けたもののうち、残高割合が0.5%以上のものについて掲載しています。



次回へ続きます。


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