【大村知事リコール署名】83%が無効と愛知県選管発表 他人の署名に指印押す 各報道まとめ

無効署名は全体の83.20%、362,187筆

大村知事リコール署名に大量の不正な署名が見つかった問題で、愛知県選挙管理委員会は2月1日、昨年12月から県内64の市区町村毎の選挙管理委員会で実施していた署名簿の調査を終えその取りまとめ結果を発表しました。

調査を行った全 435,334 筆のうち、有効と認められない署名は 362,187 筆で、その割合は、83.20%となっております。
また、有効と認められない署名 362,187 筆について、
① 同一人により書かれたと疑われる署名が、約 90%
② 選挙人名簿に登録されていない者の署名が、約 48%
③ 選挙人名簿に登録されていない受任者により収集された署名が、約 24% となっております。
これらの内容に重複して該当している署名もあります。

上記PDFには、市区町村毎の無効の割合も掲載されており、高いところでは90%以上の数値となっています。
署名の選管への提出の時点で必要な定数に達していないため、署名が有効かの審査は行われないはずでしたが、不正と疑われる署名があまりに多いことが問題視され調査を行うこととなりました。なお、この調査は明らかに同一筆跡による署名等を選管職員が目視で判定したものと思われ、署名の本人に聞き取り調査を実施したものではありません。よって、現時点で有効と判定されている署名の中にも他人が偽って書いたものが含まれると思われ、無効の件数はさらに増えることが予想されます。現職の市議、県議等が自身の個人情報の開示請求を行った結果、勝手に自分の名前が使われていたことが判明しています。
県選管は調査結果を基に制度の問題点や課題を総務省に提言するとしており、今回の問題をきっかけにリコール制度の改正に繋がる可能性があります。


中日新聞は社会面トップで報道 他人の署名に指印押す

前回の記事中日新聞がこの件を報道していないことを問題提起しましたが、2日朝刊には社会面トップで掲載されました。署名集めに携わった人の証言として、指印がない署名に一人で数十人分まとめて押印する人を目撃したことが書かれています。他人の署名を偽造した本人の指紋が残ってしまっているため確実な証拠となると思われます。恐らく署名を集めることに必死になってやった行為で、重い刑事罰があり後々このような大事になるとは思ってもいなかったのでしょう。*1

中日新聞2021年2月2日朝刊
中日新聞2021年2月2日朝刊

各紙、各局の報道

なお、ブコメに市長の派手なシャツのセンスを問う声が複数見られますが、名古屋市有松・鳴海地区の伝統工芸品、有松絞を加工したシャツと思われます。有松絞りの名誉のため申しておきます。
有松絞りとは | 有松・鳴海絞会館

高須氏への単独インタビュー。

河村市長記者会見の書き起こし。


上記会見の動画。

愛知県民の方へ

愛知県民の方は、このリコール署名に自分の氏名、住所、印鑑(指印)が勝手に使われた可能性があります。ご自分の署名が含まれているかどうかは、住所の選管に個人情報開示請求の手続きを行って確認することができます。法律事務所が開設した以下のサイトをご覧ください。
また、高須院長、河村市長のリコール運動に関わって他人の署名をした方もこちらに相談されることをお勧めします。高須院長らの行ったリコール運動は極めて杜撰で、その行為が法律的にどのような意味を持つか十分に検討されているように思えません。いざというとき、彼らはあなたを守ってくれません。


(追記予定)

*1:地方自治法74条の4第2項 請求者の署名を偽造し若しくはその数を増減した者は、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。